・楽譜に書き込まれている強弱記号、スラーのかかり方、指使いなど仔細に見て、忠実にショパンの伝えたかったことを読み取る。
・右手はつやのある音で歌い上げたいので、しなやかな手でピアノを鳴らす。装飾音も機械的でなく、節回しを考えて。いかに歌い上げるか、それが命です。
・左手は3拍で1つの和音を作っているので、和音の根音であるバスに4拍子の感覚を持つと、曲が8分の12拍子として気持ちよく流れていきます。また、和音の根音は柔らかく深く、後の2個の和音はつなげて、上の音が美しく聞こえるようにすると、右の旋律と重なって、それは繊細な表情が出てきます。和音の3個目の音の離し方を乱暴にしないこと。そのためには、腕や肩を固くしないことが大事です。
・ペダルの記号では、ペダルを踏む深さや量はこまかくわかりません。濁るか否か音の並び方などを考えつつ音を聴いてペダルの踏み方を決定して、透明感のある演奏にしましょう。
・結局、歌い上げる右手と柔らかくハーモニーを添えていく左手とは動き方が全然違うので、 左手が自動運転できるように練習しておくことが、歌っている右手についていけるのだと思います。